近代日本の戦争と政治
岩波人文書セレクション
三谷 太一郎
2010年12月10日
岩波書店
3,300円(税込)
人文・思想・社会
日清戦争から冷戦後の時代にかけての百年間に、近代日本が経験した戦争と戦後との関係を、政治の変化に着目して考察する。近代日本の戦争は、時として既存の政治体制に対して大きな変革をもたらしたことを、戦時体制下の軍事化・民主化・植民地化の過程と、戦後体制におけるそれらの過程の連続と逆転を追跡しながら検証する。また、日本の近代化の必然的所産であった天皇制の固有のジレンマが、十五年戦争の戦後に残された戦争責任問題をいかに複雑化したかを論ずる。さらに、戦争の時代にあって「少数者」の重要性を認識し、「少数者」として生きた知識人たちの歴史的役割を明らかにする。
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