未来の文学者
新装版 大江健三郎同時代論集 8
大江 健三郎
2023年10月30日
岩波書店
2,530円(税込)
小説・エッセイ
恩師・渡辺一夫の死後、著者はメキシコ・シティーで「猶予期間」を過ごす。そして道化=トリックスターの精神の技術に導かれ、小説の両面価値的な力を方法として捉え直していくーー。国外で弾圧を受ける詩人・作家に連帯しながら、未来の文学、「再生」の主題を構想する、『ピンチランナー調書』『同時代ゲーム』にいたる転換点。 1 なぜ人間は文学をつくり出すか 2 未来の文学者 ソルジェニーツィン『収容所群島』の構造(講演) 表現された子供(講演) 全体を見る眼(講演) 3 諷刺、哄笑の想像力 道化と再生への想像力 4 わが猶予期間 表現生活についての表現 現実世界の乗り超え 詩が多様に喚起する 恐怖にさからう道化 喚起力としての女性的なるもの 危機的な結び目の前後 未来へ向けて回想するーー自己解釈(八)
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