インテリジェンスの世界史
第二次世界大戦からスノーデン事件まで
岩波現代全書
小谷 賢
2015年12月17日
岩波書店
2,200円(税込)
人文・思想・社会
通信傍受や暗号解読は、第一次世界大戦時に外交・安全保障上の必要性から生じ、第二次世界大戦においては、傍受する対象国が複数となり、暗号自体も複雑化したため、米英間にUKUSA協定が結ばれた。戦争が終結するとソ連の脅威に対抗するため、この協定にカナダ、オーストラリア、ニュージーランドが加わり、ファイブ・アイズ諸国の体制が確立し、冷戦を裏から支えた。ソ連が崩壊し、冷戦が終結すると、肥大化したインテリジェンス組織は縮小させられたが、9・11同時多発テロによって、テロとの戦いという方向性が明確になっていく。こうして情報組織はネットから世界中のデータを吸い上げるようになる。国際政治の複雑怪奇な実態を裏から眺めるもう一つの現代史。
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