苦の世界
岩波文庫
宇野浩二
1989年12月31日
岩波書店
880円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
情にもろく貧乏で意気地なしの無名の画家を主人公とし、わがままでヒステリーの芸妓上りの妻との交渉を、軽妙な饒舌体で描いた自伝的作品。二人を囲む人物もみな善良で不幸な人びとばかり。人間の愚かさと悲しさをユーモラスに描いたこの作品は、『蔵の中』とともに作者(1891-1961)の出世作となった。
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