
奉天三十年 上
岩波新書
デュガルド・クリスティー / 矢内原 忠雄
1938年11月1日
岩波書店
858円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
十九世紀末から二十世紀初頭にかけての満州は、日清戦争、拳匪事変、日露戦争、民国革命など、世界的な大事件の舞台となった。本書は一八八三年、この満州に伝道医師として渡来し、その後老齢で故国に帰るまで四十年間献身的に満州人のために尽くして民衆の信望を一身にあつめたスコットランド人クリスティーの自伝的回想記である。
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19世紀末に中国大陸で働いた「伝導医師」の記録
1938年発行(手元にあるのは1998年発行の第9刷)筆者は1883年、「満州の都」奉天に入り、キリスト教をひろめる宣教師の活動と並行して医療活動に従事した、教会所属の「伝道医師」です。その歳月は実に40年間にわたり、本書はその30年めに、それまでに書かれた文章などを妻が編集し、ロンドンで発行したものです(つまり編著者は妻)外国人にたいする奇異の目、異なる宗教にたいする恐れや嫌悪などを向けられながら、医療活動を通じてあらゆる階層の人々に接し続けた経験を、平時の日常的なエピソードから、政治的な出来事の影響に至るまで、淡々と綴っています。いうことをきかない患者やその家族が持ち込む謎の呪いに苦労したり、1人の治療が熱烈な伝道者を誕生させたり、あるときは国内の勢力間のバランスの変動によって外国人排斥の危険が迫り、またあるときは内乱や戦争で傷ついた兵士たちの治療で感謝され勲章を受け・・・上巻は日清戦争を経て「拳匪」すなわち北清事変の終息までで結ばれています。北清事変ではついに身の危険を感じて日本に避難したとありますが、その間の出来事は書かれていないので、その理由も気になるところです。そして原書を見出したのが岩波茂雄、訳者が矢内原忠雄というのが超・ぜいたく。
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