〈いのち〉とがん
患者となって考えたこと
岩波新書
坂井 律子
2019年2月21日
岩波書店
968円(税込)
小説・エッセイ / 人文・思想・社会 / 新書
“絶体絶命”の状況を人はいかに生き得るのか。突然の膵臓がん宣告、生きるための治療選択、届かぬ患者の声、死の恐怖。患者となって初めて実感した〈いのち〉の問題を、赤裸々に真摯に哲学した「がん時代」、未来への提言。 はじめに 序 治療ーー突然がん患者になった私 1 ジェットコースターの始まり 2 「頭が真っ白」にはならず 3 転院の決断 4 主治医との出会い 5 手術はゴールではない 1 学ぶーー患者としての好奇心 1 主治医によるインフォームドコンセント 2 医療の進歩を実感する 3 新薬と「勇敢な患者」 4 「集学的治療」とアポロ 2 直面ーー患者の声は届いているか 1 抗がん剤への恐怖と感謝 2 毒と副作用を引き受ける 3 何を食べたらいいのかーー食べることは生きること 4 「転移」の中で思い出した三つの物語 5 “隠喩としての病”にたじろがないために 6 がん患者の「心を支える」仕組みとは 7 「相談の場」と「治療の場」 3 いのちーーずっと考えてきたこと 1 遺伝子検査を受けて突きつけられたこと 2 爆走する検査技術 [コラム] 命に序列をつけることへの誘惑 3 いのちの尊さとは何だろうか 4 今ーー生きてきたように闘病する 1 再手術にチャレンジする 2 最後の「異任地異動」 3 死の受容の噓っぽさ 生きるための言葉を探してーーあとがきにかえて 付 透き通ってゆく卵
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