東南アジア史10講

岩波新書 新赤版 1883

古田 元夫

2021年6月22日

岩波書店

1,188円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

ASEANによる統合の深化、民主化の進展と葛藤。日本とも関わりの深いこの地域は、歴史的にさまざまな試練を経ながらも、近年ますます存在感を高めている。最新の研究成果にもとづき、世界史との連関もふまえつつ、多様な民族・文化が往来し東西世界の要となってきた東南アジアの通史を学ぶ。「歴史10講」シリーズ第五弾。 第1講 青銅器文化と初期国家の形成 先史時代〜9世紀  1 東南アジア地域の特徴  2 青銅器文化と初期国家  3 古代国家群の展開 第2講 中世国家の展開 10世紀〜14世紀  1 東南アジアの中世を規定した要因  2 農業国家から発展した中世国家  3 交易国家の新展開  4 転換期としての一三〜一四世紀 第3講 交易の時代 15世紀〜17世紀  1 「交易の時代」の背景  2 「交易の時代」の新興国  3 新たな外来商人の活躍ーーポルトガル、スペイン、日本、オランダ  4 「交易の時代」の大陸部諸国家  5 マレー・イスラム世界の展開 第4講 東南アジアの近世 18世紀〜19世紀前半  1 東南アジアの近世の規定要因  2 大陸部の近世国家の展開  3 ヨーロッパ勢力の変化  4 ゾミア 第5講 植民地支配による断絶と連続 19世紀後半〜1930年代1  1 東南アジアの近代ーー断絶と連続  2 植民地支配の確立とシャムの近代化  3 東南アジア経済の再編成 第6講 ナショナリズムの勃興 19世紀後半〜1930年代2  1 ナショナリズムと植民地  2 ナショナリズムの展開  3 国際共産主義運動と東南アジア 第7講 第二次世界大戦と東南アジア諸国の独立 1940年代〜1950年代  1 第二次世界大戦と東南アジア  2 日本の戦争  3 「日本を利用しての独立」から「自力による独立」へーービルマとインドネシア  4 反日と「日本を利用しての独立」の交錯ーーベトナム  5 敵意に囲まれた日本ーーフィリピンとタイ  6 異なる対日感情ーーマラヤ、シンガポール  7 インドネシア独立戦争と第一次インドシナ戦争  8 独立と新国際秩序 第8講 冷戦への主体的対応 1950年代半ば〜1970年代半ば  1 冷戦構造と東南アジア  2 ベトナム戦争  3 開発と独裁  4 マレーシアの結成とシンガポールの独立  5 ASEANの結成 第9講 経済発展・ASEAN10・民主化 1970年代半ば〜1990年代  1 冷戦体制の崩壊からポスト冷戦期へ  2 カンボジア紛争からASEAN10へ  3 開発独裁の終焉と改革の模索 第10講 21世紀の東南アジア  1 グローバルな課題と東南アジア  2 ASEAN共同体の発足  3 各国のいま  4 結びにかえてーーコロナ禍と東南アジア 主要参考文献

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