占領期カラー写真を読む

オキュパイド・ジャパンの色

岩波新書 新赤版 1964

佐藤 洋一 / 衣川 太一

2023年2月24日

岩波書店

1,254円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

七〇年以上前、占領下の日本において、アメリカ人によって無数のカラー写真が撮影され、いま、それらが続々と世に出てきている。「敗者」を撮ったそれらには、当時の人々、日常、風景が、驚くほどあざやかな色とともに焼き付けられている。目を奪われてはならない。そこから何が分かるのか? 資料として活用するには? 序ーー占領期カラー写真を読む視点 第1章 オキュパイド・ジャパンのイメージ  一 「黒い霧」の時代  二 空白を埋める 第2章 勝者のアングル  一 占領期写真の三分類ーーオフィシャル、プレス、パーソナル  二 オフィシャル写真とは何か  三 シグナルフォトに写るもの  四 調査するまなざし  五 無数の語りを形づくるものーーパーソナル写真の被写体 第3章 イメージの読み解き方  一 カラー写真とはーー写真史のなかのコダック写真文化  二 スライドというメディア  三 読み解きの方法ーー画面外の情報とのつながり 第4章 極東の日常世界  一 好奇心のステレオタイプ  二 群としての人々  三 日常世界の切れ目  四 異質な写真群 第5章 占領期カラー写真をひらくーー次なる課題へ  一 収集の歴史  二 資料としての写真ーーどう生かし、どう保存するか  三 資料としての価値を見定めるーー撮影地の同定作業から  四 イメージを送り返す 結  参考文献(付録 カラー写真アーカイブ・ガイド)

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