戦争は女の顔をしていない

岩波現代文庫

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ / 三浦みどり

2016年2月29日

岩波書店

1,540円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

ソ連では第二次世界大戦で百万人をこえる女性が従軍し、看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った。しかし戦後は世間から白い目で見られ、みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかったー。五百人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした、ノーベル文学賞受賞作家のデビュー作で主著!

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HONAMI

女の強さと価値

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3.8 2022年05月08日

国のために戦いたいと自ら戦線へ出てゆく少女たち。戦争が何かなんてわからず、ただ、まっすぐで純粋すぎる「国のために何かしたい」という思い。そこに待っている血や人間の焦げた臭いなんて想像もできなかったはず。それでも戦って命を救って文字通り国のために戦った。なのに里に帰れば娼婦呼ばわり。英雄になるのは男だけ。女はもらった褒賞を隠して過去を殺して生きるだけ。支えたのに、戦ったのに、犠牲になったのに。女の価値はその程度なんだ。過去も昔も大して変わらない。でも女でいることを諦めない。それが女の強さだから。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

ベラルーシのノーベル賞作家の代表作。勝手に純文学と決めつけていたのだがインタビューから構成されたジャーナリスティックな作品だった。 ソ連は第二次大戦で最大の死者を出した国だがとくにドイツに対する緒戦は酷くスターリンの粛清で骨抜きにされた軍隊がボロボロにやられたこともあって兵士にできる男が足りなくなり、世界では珍しく一定年齢以上の志願者は男女の区別なく採用した。 結果、百万人以上の女性が実戦に参加したのだが、戦後のソ連はこの歴史を恥ずべきものとして封印、また社会においても戦場帰りということで迫害を受けた女性達自身も沈黙したこともあってその事実はあまり知られてはいなかった。 五百人以上の元軍人だった女性にインタビューを行なったものをまとめたのが本作。 看護婦、衛生兵はもとよりパイロットや砲手など様々な兵種の女性達が語るリアルな戦争のエピソードはどれも凄惨としか言いようが無く目を背けたくなるような話ばかり。 ペレストロイカ以前は出版することもできず検閲でズタズタにされたというのも頷ける。聞けば作者は国の恥を海外に売って金を儲けてる、と言われ長く海外暮らしを余儀なくされたようだが興味本位、金儲け目的ではできない仕事だと思った。他の作品も読んでみたいと思う。

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Jill

ロシアのウクライナ侵攻を機に、なぜか読みたくなった

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4.3 2022年03月26日

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstarstar 5.0 2020年07月29日

タイトルの意味を理解しました 環境が変わってもぶれないものや楽しみがあったこと 見方や視点の違いにとても興味惹かれました ただ、いつの時代も同性が必ずしも味方ではないことが つらい 共感や理解する気持ちを持っていたいと思います

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tokage09

国家は何をしてくれるか?

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3.3 2020年07月26日

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