ショック・ドクトリン(上)

惨事便乗型資本主義の正体を暴く

岩波現代文庫 社会344

ナオミ・クライン / 幾島 幸子 / 村上 由見子

2024年3月19日

岩波書店

1,815円(税込)

ビジネス・経済・就職 / 文庫

戦争、自然災害、政変などの惨事につけこみ、人々が茫然自失している間に過激な経済改革を断行するショック・ドクトリン。独裁政権下のチリ、ソ連崩壊後のロシア、天安門事件後の中国など、世界中を席捲した改革は何をもたらしたのか。綿密かつ豊富な取材に基づき、舌鋒鋭い筆致でその正体を暴き出す。(解説=中山智香子)  序 章 ブランク・イズ・ビューティフルーー三〇年にわたる消去作業と世界の改変 第一部 ふたりのショック博士ーー研究と開発  第1章 ショック博士の拷問実験室ーー ユーイン・キャメロン、CIA、そして人間の心を消去し、作り変えるための狂気じみた探究  第2章 もう一人のショック博士ーーミルトン・フリードマンと自由放任実験室の探究 第二部 最初の実験ーー産みの苦しみ  第3章 ショック状態に投げ込まれた国々--流血の反革命  第4章 徹底的な浄化ーー効果を上げる国家テロ  第5章 「まったく無関係」--罪を逃れたイデオローグたち 第三部 民主主義を生き延びるーー法律で作られた爆弾  第6章 戦争に救われた鉄の女ーーサッチャリズムに役立った敵たち  第7章 新しいショック博士ーー独裁政権に取って代わった経済戦争  第8章 危機こそ絶好のチャンスーーパッケージ化されるショック療法 第四部 ロスト・イン・トランジションーー移行期の混乱に乗じて  第9章 「歴史は終わった」のか?--ポーランドの危機、中国の虐殺  第10章 鎖につながれた民主主義の誕生ーー南アフリカの束縛された自由  第11章 燃え尽きた幼き民主主義の火ーー「ピノチェト・オプション」を選択したロシア  原 注

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