「断絶」のアメリカ、その境界線に住む

ペンシルベニア州ヨークからの報告

大島隆

2022年10月20日

朝日新聞出版

1,870円(税込)

人文・思想・社会

米大統領選挙や中間選挙で注目される激戦州ペンシルベニア州。この州の小さな町ヨークで筆者が住んだ場所は、アメリカ社会の「断絶」の境界線にあった。黒人と白人、貧富、民主党と共和党、都市と地方、草の根とエリート。保守とリベラル。幾重にも亀裂が交錯するアメリカのいまを、足元から報告する。 ■複雑に衝突する、人々の思い 「樽の底にいるようなものだ」(黒人若手リーダー ジャミール・アレクサンダー) 「彼らは政府に依存している」(地元の共和党幹部 ウォルト・トゥハルスキー) 「ここはとても『分離』された町なんだ」(草の根保守のリーダー タビサ・バーロウ) 「私たちマイノリティーは『含まれていない』」(黒人コミュティーリーダー フェリシア・デニス) 「私たちが住むいまのヨークは、もっと多様なのです」(郊外の高校生 イーダ・グプタ) 「大規模な不正が行われた。私は、バイデンを大統領とは認めません」(家主のケリー) 「中年の白人男性は、いまや攻撃対象になっている」(トラック運転手 スティーブ・ガルシア) 【構成】 巻頭カラー写真 「断絶」のアメリカ、その境界線から ヨーク関係地図 プロローグ 第一章  こちら側と向こう側 築一二〇年のタウンハウス 花火ではなく銃声 「ここは分離されている」 元首都に広がるインナーシティー 交わらない世界 アンドリュー トランプ支持の移民 フードバンクの長い列 第二章 「含まれない」人々 二つのファースト・フライデー 自分の町なのによそ者 暴動と白人の脱出 「警察に密告はしない」 マイノリティーに寄り添う白人市長 「裏切り者」と呼ばれた元共和党幹部 「外の人は関わろうとしない」 民主党支持=リベラル? 「私たちは含まれていない」 増えたトランプ票 第三章 這い上がれない樽の底 安らかに眠れ 貧困の集中 這い上がれない樽の底 機会格差 突然の退去通告 「外の人は見ないふり」 コードブルー・シェルターの夜 第四章 境界の向こうへ 境界の向こうへ 政治的「内戦」の景色 郊外という最前線 先住民ロゴで対立 移民が多数派になった町 元エンゼルス監督のNGO活動 第五章 「疎外」された人々の行方 Qアノンで目覚めた 同居人もQアノン信奉者 「プランデミック」 敵は「RINO」 盗まれた選挙 「われら人民」運動 表裏一体の「疎外」 エピローグ あとがき 主要参考文献 ウェブサイト

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