パンツが見える。
羞恥心の現代史
朝日選書
井上章一
2002年5月31日
朝日新聞出版
1,540円(税込)
人文・思想・社会
パンツが見える。それを喜ぶのは男性で、見られて恥じらうのは女性。でも、つい50年ほど昔まで、たかがパンツごときでときめく男はいなかった。なぜなら、和服の女性はパンツを穿いていなかったから、ふとしたはずみでチラリと見えてしまうのは、パンツなんかじゃなかった…。「陰部を見られても、場合によっては仕方ない」、それが戦前の女性の感覚だったはず。だから、多くの女店員が裾の乱れを恥じて墜落死したという「白木屋ズロース伝説」は眉唾だ、と説き起こす。「パンツ」をめぐる感性の興亡を考証する、著者10年の思索の結実。
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