聖なる怠け者の冒険

文庫

森見登美彦

2016年9月7日

朝日新聞出版

704円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

社会人2年目の小和田君は、仕事が終われば独身寮で缶ビールを飲みながら夜更かしをすることが唯一の趣味。そんな彼の前に狸のお面をかぶった「ぽんぽこ仮面」なる人物が現れて…。宵山で賑やかな京都を舞台に果てしなく長い冒険が始まる。著者による文庫版あとがき付き。

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書店員レビュー(1)
書店員レビュー一覧

長江貴士

書店員

森見登美彦「聖なる怠け者の冒険」

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2019年12月27日

みんなのレビュー (4)

Readeeユーザー

イヤになるほど怠ければいい

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4.3 2021年04月21日

むかーしむかし。といっても、それでもむかしではないのである。 京都に怪人が現れた。そいつは虫食い穴のあいた旧制高校マントに身を包み、ステキに可愛い狸のお面をつけていた。 そんなかっこうをした人物が白昼に裏路地でうごうごしていたら、手間ひまを惜しまぬ正義の人は迷わず通報するだろう。 「怪人というからには悪事を働いてしかるべきだ。そうとも」 はやまりたもうな。怯える京都一般市民をしり目に、怪人は黙々と活躍をつづけた。泣いた迷子を祖母のもとへ連れていき、銃撃戦一歩手前の夫婦喧嘩を仲裁する。怪人は意外にも「いいやつ」だったのである。 そんな冒頭で始まるので、大冒険のはじまりはじまりぃ~・・・・・ かときや、森見ワールドはそうはいきません。ふわふわと浮いている、なんともいえぬ倦怠感。ああ、気がつけばいつもみんな怠け者になっている。なんて不思議な世界でしょう。 主人公が呆れるくらい怠ける一方で、正義の味方ぽんぽこ仮面が一生懸命頑張ります。ぽんぽこ仮面はこれまで街中の困っている人間を助けてきたヒーロー、だけれども、最後にはなんだかんだひっぱられて・・・。主人公なのに怠け者。正義の味方なのに逃亡者。迷走を続ける探偵さん。でてくるでてくる癖のある登場人物たち。 読んだ後はあなたも全身の力が抜けて、もふもふのお座布団の山の中にダイブしたくなるでしょう。やらなきゃならないことだって「明日にしよう」と、内なる怠け者が囁くでしょう。 「イヤになるくらい怠ければいい」 諸君。かくして聖なる怠け者たちの充実した土曜日が終わり、、、日曜日が始まる。

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Sakamoto Kazuki

怠け者が怠けられなくなる週末の物語

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3.5 2019年07月15日

週末は部屋から出ずにゴロゴロして過ごす、筋金入りの怠け者の主人公。祇園祭の週末に、そんな主人公がゴタゴタに巻き込まれて怠けられなくなる物語です。週末の土曜日にストーリーが凝縮されているので、読んでいるこっちまで疲弊してきます。読了後はスマホをいじりながら半日ほど布団にくるまり怠け倒してしまいました。個性的な登場人物、よく分からない組織の数々、森見ワールド健在です。

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Readeeユーザー

(無題)

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4.2 2019年01月11日

主人公、小和田君は怠け者。と言っても、平日はしっかり働いているので、週末くらい怠けてもいいと思う。週末に遊び倒そうという恩田先輩、桃木さんのカップルの気持ちもわからないではないけど、体力があるなとうらやましい。四畳半ヒーロー、ぽんぽこ仮面は純粋に偉い。ぐうたらな浦本探偵は天才で大物。迷子の玉川さんは宵山万華鏡に登場してた?有頂天家族にも登場する土曜倶楽部の謎が少し明らかに。思わせぶりな結末は続編を匂わせる?やっぱり楽しい森見ワールド。

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Readeeユーザー

(無題)

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4.2 2018年06月27日

主人公、小和田君は怠け者。と言っても、平日はしっかり働いているので、週末くらい怠けてもいいと思う。週末に遊び倒そうという恩田先輩、桃木さんのカップルの気持ちもわからないではないけど、体力があるなとうらやましい。四畳半ヒーロー、ぽんぽこ仮面は純粋に偉い。ぐうたらな浦本探偵は天才で大物。迷子の玉川さんは宵山万華鏡に登場してた?有頂天家族にも登場する土曜倶楽部の謎が少し明らかに。思わせぶりな結末は続編を匂わせる?やっぱり楽しい森見ワールド。

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