知的会話入門
教養がにじみ出る聞き方、話し方
朝日新書
樋口裕一
2008年12月31日
朝日新聞出版
770円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
知的会話の基本は「聞く」こと。そして聞く力は、「教養」があって初めて身につけることができる。「知的会話」の鉄則から、それを支える「教養」の身につけ方まで、尊敬されて、自分の利益も最大化する方法を徹底指南。
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(無題)
相手の価値観を受け入れるだけの『教養』があって、初めて会話力があるといえる。 本当に教養のある人は、一方的に自分の考えや知識を披露したりせず、相手の意見や価値観にしっかりと耳を傾ける。自分と相手の違いを楽しむ。それを喜びと感じられる。 教養のある人とは、多様な価値観や幅広い意見を知っている人のこと。 効率ではなく、興味や喜びから自然に身についた知識こそ教養である。 「立派や考えの持ち主」であるとアピールするのは逆効果だ。 誰がどんな経験をしているのか、どんな立場なのか、今はあらゆるところに「地雷」がある。 立場が違えば「愚痴」も「自慢」になる。 うんちく話も、サービス精神がないとただの自慢話になる。 逆に自慢話をさせてあげれば良い。普段は控えている自慢話をさせてあげると、その人を一層理解できる。 人の話を横取りする人。この前、パリに1週間行ってて、と話すと、実は私は2年ほどパリに住んでいてとか。 こだわりは良いが、様々な価値観を認める寛容さがあって初めて教養となる。 わからないことも、『厳密な意味は?』、『正確に言うと』と質問すると良い。 ディテールは大切。書いて頭に叩き込むのが一番だ。ディテールは説得力を増す。 何を好きになるかより、どれだけ本気で好きになるか、どれだけ深く掘り下げられるかが重要だ。 知識はただのウンチクだが、その背景にある思想的な流れがわかっていると、その知識は教養になる。芸術は、他の歴史と絡み合って、思想的な背景のもとに育まれてきている。 クラシックは、他の音楽も、生演奏に限る。ながらで、音階を垂れ流しても、きちんと、向き合ったことにならない。
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