武器輸出と日本企業

角川新書

望月 衣塑子

2016年7月7日

KADOKAWA

990円(税込)

ホビー・スポーツ・美術 / 科学・技術 / 新書

森達也氏(映画監督・作家・明治大学特任教授)推薦 「読み終えて言葉を失う。 人類はなぜ戦争を止められないのか。 その大きな理由の一つがここにある。 そしてこの理由は、今の日本がどの方向に 進もうと知るかを明確に示している。 勇気ある一冊だ。」 はじめに  第1章 悲願の解禁 晴れやかなお披露目 さっそく動き始める防衛装備庁 220社30万部品が集結した「平成のゼロ戦」 「心神」初飛行が成功 フランスの武器見本市に日本の企業が初参加 解禁前から動いていた富士通 買収された「日系企業」は制約を受けない 第2章 さまよう企業人たち 防衛産業は「儲かる」のか 企業人たちの迷い 三菱重工が下請け750社に課す厳しい独自規格 進まない武器のファミリー化 海外が熱視線を注ぐ日本の電子技術 「そもそもどういう国になりたいのですか?」 防衛省が検討する手厚い支援策 第3章 潜水艦受注脱落の衝撃 機密の塊を外国へ 世界で急増する潜水艦の輸出 必死さを見せる三菱重工 オーストラリアと中国の急接近 止まない不安の声 武器輸出反対ネットワーク設立 4・26ショック 不安は解消していない 第4章 武器輸出三原則をめぐる攻防 朝鮮戦争でいきなりの例外規定 糸川英夫氏のロケット輸出、そして三原則成立へ 「堀田ハガネ」事件と見直し論 最後の晩餐、そして大再編へ 民主党政権での大幅な見直し 新三原則が内包する危険性 高い日本の武器 世界をめぐる武器 日本が目指すアメリカ式の軍産複合体 アメリカで起こった国防研究者への弾劾運動 第5章 「最高学府」の苦悩 東京大学の大転換、軍事研究を容認 アメリカ軍からの資金援助 グーグルが買収した東大元研究員のベンチャー 日の当たらなかったロボット研究 東大チームもロボコン決勝へ アメリカ国防総省からの熱視線 東大サークル、アメリカ海軍がスポンサーの大会に参加 「戦争をするなら勝つために」 東大へ軍事関係者が視察 第6章 デュアルユースの罠 研究代表は日本国籍ー防衛省の新たな資金制度 マッハ5の極超音速エンジン技術 海洋研究開発機構も応募 応募大学で広がる波紋 反旗をひるがえした大学も 防衛装備庁の本音 戦時下の科学者の責任 国立アカデミーの宣言 突然の私見披露 全国で集まった9000人の反対署名 防波堤は科学者個人の倫理観のみ 第7章 進む無人機の開発 一人のパキスタン人少女との出会い 「3D仕事」と高齢化対策に無人機 日本で初の「ドローン」国際展示会 アメリカ企業の日本への売り込みが加速 ホテルニューオータニで無人機のシンポジウム 使用はまだ先……防衛省の無人機 防衛官僚のイスラエル企業への接近 まきこまれる民間人 「ゾンビモード」で任務をこなす 日本はどこに向かっていくのか あとがき

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2022年02月08日

Readeeユーザー

関係者の戸惑い

starstarstar
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3.3 2019年11月18日

武器輸出3原則撤廃後の日本の武器産業を追う。輸出に前のめりな政府や防衛省と対称的に企業は戸惑いながら関わっており、武器輸出で儲けたいという企業は実はほとんどないというのは意外だった。また補助金を削減されて運営の厳しい大学はデュアルユースの名目でやむを得ず参加しており、それに政府がインセンティブをつけて参加を推進するのは大学の独立性を考えるとかなり問題が多いように感じられる。

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