シベリア抑留 最後の帰還者 家族をつないだ52通のハガキ

角川新書

栗原 俊雄

2018年1月10日

KADOKAWA

902円(税込)

小説・エッセイ / 人文・思想・社会 / 新書

終わらなかった戦争を、家族は生き抜いた。 最後の帰還者が持ち帰った、奇跡の一次資料。 未完の悲劇、シベリア抑留。最後の帰還者の一人、佐藤健雄さんが妻とし子さんらと交わした葉書が見つかった。 ソ連は国際法違反である抑留の実態を知られぬために、文書の持ち出しを固く禁じていた。 しかし、佐藤健雄さんは妻たちと交わしたハガキを密かに持ち帰っていた! 一つの家族がつないだ奇跡の一次資料を元に、終わらなかった戦争を描く。 <目次> はじめに 第一章 佐藤家の人びと 第二章 抑留される 第三章 抑留生活の日々 第四章 命のハガキ 第五章 見えない出口 第六章 帰国、再会まで 第七章 ソ連研究の専門家として 終章 おわりに 参考文献 はじめに 第一章 佐藤家の人びと 満鉄調査部/一九四五年、満州の生活/関東軍は事実上、民間人を置き去りにした/停戦交渉/「一緒に行けない。頼んだぞ」/総裁布告/満鉄四〇年の死に水取りに加わる etc 第二章 抑留される 政府は、同胞を「賠償」としてソ連に提供しようとした/およそ六万人が死んだ/「生き残った者はね、加害者なんですよ」/「スターリン大元帥へおくる感謝文」/抑留の研究は絶望的に立ち遅れた etc 第三章 抑留生活の日々 「大きくなったら捕虜になるんだ」/判決文/遺体は「丸太」のように固くなった/死んだ仲間の墓穴を掘る etc 第四章 命のハガキ 日本政府は独自の外交はできなかった/ハガキは暗闇にともる灯りだった/検閲/文には親の歓喜がにじむetc 第五章 見えない出口 復興から取り残された日本人同胞たち/ソ連は名簿を交渉カードにした/「どこの国の議員なんですか?」と聞きたくなる発言/留守家族は雪が降る中、座り込みをした/日本政府は帰還者や遺族への補償を拒否した etc 第六章 帰国、再会まで 人質外交への思い/一一年ぶりの再会/「友情」 第七章 ソ連研究の専門家として  抑留者を待っていた差別/元関東軍参謀でソ連のスパイとなった男/「笑顔でここに来ることができて良かった」/祖父母達の残像/ハガキは日本現代史の超一級資料だ 終章 ハガキは日本現代史の超一級資料だ/“イヌ”にならなかった二人/闇を照らす、確かな光源 おわりに 参考文献

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