反日 vs. 反韓 対立激化の深層
角川新書
黒田 勝弘
2020年8月10日
KADOKAWA
990円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
2019年夏、日本は史上初めて韓国に対し「制裁」という外交カードを切った。その後に起きた対立は、かの国を熟知する在韓40年の著者にとっても、類例を見ない激しいものとなった。その背景を読み解き、密になりがちな両国の適度な距離感を探る。
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ケムケム
被害感情のぶつけ合いで対立の構図が変わった!
筆者は韓国で暮らしながら、日韓問題のウォッチャーとして情報発信を長年してきた。 本書では、日本国内での報道ではわからない韓国の政府の内情や国民感情について多く書かれている。しかし、そればかりではない。日本政府や国民の最近の変化もわかりやすく書かれており、なるほどと納得するところが多かった。 日本がもう韓国に遠慮しなくなったという意味で「歴史離れの日本」と、逆にいまだ「歴史まみれの韓国」というわかりやすい構図を示してくれている。昨今の韓国政府のやり方に、日本人は被害者意識をもつようになったというのだ。そそのような状況について韓国政府も韓国の国民も気がついておらず、自分たち韓国民こそが被害者であるので、日本に対しては何をしてもよいと考えている。だから現在の日韓関係は、被害感情のぶつけ合いで対立の構図が変わったと筆者は述べている。 また韓国メディアの問題や左翼の偽善、「反日種族主義」や映画「パラサイト」の解説なども興味深かった。 特に「パラサイト」についての章は多くの人に読んでほしい。この映画は、格差社会の醜さと残酷性を表現したものだというのが日本での多くの評価だが、実は全く違うと筆者は言う。この物語は、「ぜいたくな貧困」暮らしをしている一家が、他の家族に寄生する様子を批判ないし皮肉っているとみた方がいいのだそうだ。 本書は日本人の立場で、しかしあくまで公平に書かれていると思う。嫌韓本の類ではない。
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