出身成分

松岡 圭祐

2019年6月28日

KADOKAWA

1,760円(税込)

小説・エッセイ

■書評家から絶賛の声、続々! 「驚愕のラストシーンまで巻を措く能わずの傑作である。」 東えりか(書評家)「本の旅人」2019年7月号より 「『グアムの探偵』や『高校事変』等人気シリーズの傍ら、『ヒトラーの試写室』を始めとする歴史活劇でも気を吐く著者が満を持して放つ、日本人の出てこない異色の傑作だ。」 香山二三郎(コラムニスト)「週刊新潮」2019年7月11号より 脱北者の証言に基づくーー 貴方が北朝鮮に生まれていたら、この物語は貴方の人生である この国に生を受けただけなのに、希望はどこにあるーー 平壌郊外の保安署員クム・アンサノは11年前の殺人・強姦事件の再捜査を命じられた。犯人として収容されている男と面会し記録を検証するが、捜査の杜撰さと国家の横暴さを再認識するだけだった。実はアンサノの父は元医師。最上位階級である「核心階層」に属していたが、大物政治家の暗殺容疑をかけられ物証も自白もないまま収容されている。再捜査と父への思いが重なり、アンサノは自国の姿勢に疑問を抱き始める。そしてついに、真犯人につながる謎の男の存在にたどりつくが……。鉄壁な国家が作り出す恐怖と個人の尊厳を緻密に描き出す、衝撃の社会派ミステリ長編。

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