
ネコばあさんの家に魔女が来た(1)
赤坂 パトリシア / めばち
2020年4月1日
KADOKAWA
1,320円(税込)
小説・エッセイ
第4回カクヨムWeb小説コンテストキャラクター文芸部門 特別賞受賞! 「しゃべっても、しゃべっても、誰にも届かないの」 娘を案じるあまり過干渉気味な母親、杓子定規な態度の担任。 日常に息苦しさを感じるユキノは、高校に行けずごはんを食べることもままならない。 だけど、自分と向き合いながら楽しく日々を過ごす自称“魔女”たちと過ごすうちに 心の中で絡まっていた気持ちが、少しずつほどけはじめる。 巻末にレシピ付き。 第一話 ネコばあさんの家に魔女が来たこと 第二話 ズッキーニのお好み焼き 第三話 たくあんと赤ワイン 第四話 おむすび三種(ごまオリーブ・ルバーブの塩煮・チーズとおかか) 第五話 アールグレイういろう 第六話 三温糖 第七話 ジンジャーエール 第八話 お粥とお漬物 第九話 パン床漬け 第十話 コヴンの魔女パンチ 第十一話 野菜春巻き 第十二話 美容院 第十三話 セロリのお漬物 第十四話 ユニバーシティポテト 第十五話 ビール 第十六話 カレーライス 第十七話 インゲンのピーナッツバター和え 第十八話 ハーフイングリッシュブレックファースト 第十九話 アイスティー 第二十話 魅惑の南国マンゴープリンパフェ 第二十一話 ケジャリを作る日 第二十二話 鰺の干物ケジャリ 第二十三話 水蜜桃とジンジャーエール エピローグ 番外 ニワトコさんのホッケケジャリ
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歩
(無題)
<心に残った文章> ・大人の女の人の喋り方には、なんだか不思議なメロディーがある。先っぽからシャボン玉がものすごいスピードで出てくる鉄砲みたいだ。大量に何かが発射されているのに、その「何か」はふわふわ空気中を漂っていて、お互いに届くかどうかは運次第。 時々、本当になんてことない、日常の中にあるものが、魔法を持つことがある。 ・よその人には、周りにいっぱいいる、ちょっと疲れた昼時のサラリーマンと全然見分けがつかないだろう。でも。私にはわかる。確かに。確かに、父さんは母さんのスーパーヒーローだった。 ・母さんは私のことが大好きで、私のことを心配していて、私のためにいろいろ頑張ってくれて、疲れていてもごはんをつくってくれて、自分のことを犠牲にしてでも私のことを考えてくれていて、自分の靴は後回しで私の服を買ってくれて、私は母さんの宝もので、誇りで、世界で1番大切なもので、そして、私は母さんが嫌いだった。 ・私たちは、手を伸ばす。抱きしめるために。距離を取るために。しがみつくために。助けるために。苦しめて、愛して、色々、試行錯誤しながら、家族という小さなグループを保って一緒に歩く。 ・あの頃、私にとってニワトコさんは、すごく大人の男の人だった。なのに、いざ自分がその歳になってみたら、全然自分が大人になった気がしない。予定では、私だって20歳を超えた頃には、もっと色々テキパキ決断できる大人のユキノになっているはずだったのに。でも、今でもまだ、私の中には16歳だった時の私がいて、時々胸の中でびーびー泣いたりしている。本当のところ自分ではよくわからないけれど。いろいろなことができるようになった気もするし、まだ何もできないような気もする。
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