
輝天炎上
海堂尊
2013年1月31日
角川書店
1,760円(税込)
小説・エッセイ
桜宮市の終末医療を担っていた碧翠院桜宮病院の炎上事件から1年後。東城大学医学生・天馬大吉は学校の課題で「日本の死因究明制度」を調査することに。同級生の冷泉と関係者への取材を重ねるうちに、制度自体の矛盾に気づき始める。そして、碧翠院の跡地にAiセンターが設立され、センター長に不定愁訴外来の田口医師が任命されたことを知る。時を同じくして、碧翠院を経営していた桜宮一族の生き残りが活動を開始する。東城大への復讐を果たすためにー。
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(無題)
海堂尊の読者としては、必ずしも良い読者とは言えない私にとっては、天馬大吉?ウン〜、このキャラはどこかで読んだぞ、程度なんですね。そして物語の半ば辺りまで進んで田口先生が登場、Ai創設会議のオブザーバー就任を依頼されるあたりで、あれ、これは、と思い当たりました。そうです。『ケルペロスノの肖像』と同時進行の別の物語だったんですね。それにしても天馬クンってこんなに軽かったですかね。ほとんどアニメのノリです。それで「日本の死因究明制度」を調査するというのですから、その落差には戸惑いを感じてしまいます。ところが天馬クン、同級生のダブルシニョンの美少女とともに関係者への取材を重ねるうちに、制度自体の矛盾に気づき始めるんですね。重く大きなテーマにごく軽いノリで取り組み、やがて核心にたどり着く、この辺がこの作品の魅力の一つなんでしょう。 海堂作品は医療ミステリーとして、ストーリーの面白さに目が行ってしまいますが、著者は本書で『臨床の現場は、生者を生かすことに精一杯で、死者にまで目を配れない。その結果、虐待児などを見過ごすことになる。Ai(死亡時画像診断)導入は、時間的にも経済的にも合理的なのに、解剖学者や、警察は自分達のフィールドや利権を侵されることを懸念し、妨害する』と分析しています。これは放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院Ai情報研究推進室室長の地位にある著者の問題意識の現れで、本書に深みを与えている側面です。
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