恋愛前夜

いちどだけ

角川文庫

鎌田敏夫

1995年11月30日

角川書店

506円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

走り幅跳びが、一度も満足に出来なかった。いつも踏切りで失敗する。助走しているうちに、踏切れなくなってしまう。祥子は、恋に対してもそうだった。-友達の恋人と一夜をともにした時、初めて思い切りよく踏切れたと祥子は思った…。友達の恵子に嫉妬していた。恵子のように跳びたかった。その思い悩む心の溝で起きた、一度だけの出来事。たった一度だけのことだから、素敵なのだろうか、それとも…。心が裂かれるほど張りつめた、欲望と傷心の恋の話8編。

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