邪宗門の惨劇

角川文庫

吉村達也

1993年12月31日

角川書店

555円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

〈母さん、帰らぬ、さびしいな。金魚を一匹突き殺す まだまだ、帰らぬ、くやしいな。金魚を二匹締め殺す なぜなぜ、帰らぬ、ひもじいな。金魚を三匹捻じ殺す〉-北原白秋の奇妙な童謡『金魚』とともに送られてきた中学時代の同級生からの招待状。東京渋谷区の高級住宅地松涛に建つ洋館を訪れた推理作家・朝比奈耕作を待ち受けていたのは、無限に連なる蝋燭の輝きと美女が二人に死体がひとつ。ワーグナーの歌劇が鳴り響き、金切り声で白秋の詩が朗読される異常空間で何が起きるのか?『館』での殺人の新構想登場。

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