金まみれのシマ

角川文庫

清水一行

1998年12月31日

角川書店

586円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

大手証券会社を飛び出し、投資顧問会社、実態は新興の仕手グループを主宰している八島に、立花倉庫の総務部長から、保有する自社株を譲ってほしいとの要請があった。同時に正体不明の男からも同様の申し入れがある。その裏には立花倉庫をめぐる激しい会社乗っ取りの策謀が。八島はその渦に、いやおうなく巻きこまれながらも、投資家としての本能をむき出し、地獄と背中合わせの仕手戦の悦楽に身を侵していく。株価暴落の予兆の中、一攫千金を夢みる男たちの欲望を描く、著者十余年ぶりの兜町長篇小説。

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