ブルーフォレスト物語（南北朝争乱編　3）

ユーディニン王子討伐軍は、苦戦の末ようやくクランテラン砦に辿り着いた。決戦の朝、妄執の軍師タトーニャの奇策に対抗する時間稼ぎのため、イフラジンは自ら単騎で敵陣に突入し、大将カガヤ・クランテランとの一騎討ちに出た。しかしそれこそがタトーニャの真の狙いだった。退路を絶たれ、絶体絶命の危機に陥るイフラジン。そのとき軽やかに飛び込んできたのは、体調の回復していないはずのヴァグシャラだった。最も憎むべき弟に助けられた兄は、咄嗟にその弟に刃を向ける。兄弟の決着の時が迫る。そして二人を取り巻く人々の運命もまた…。覇者となるのは誰か。南北朝争乱編、完結。