トランプVS習近平 そして激変を勝ち抜く日本

富坂 聰

2016年12月8日

KADOKAWA

1,210円(税込)

人文・思想・社会

「本書は、アメリカ大統領選を受けての緊急書き下ろしである。激変する国際情勢において、私が最も伝えたい思いを、この本に凝縮したつもりだ」(「はじめに」より) 大統領選に勝利後、トランプの中国批判はとどまるところをしらない。一方で選挙中、トランプは「日本の安保ただ乗り」も強く批判した。「トランプのアメリカ」は東アジアの安全保障から手を引いていくのか? 尖閣有事で日米同盟は機能するか? 膨張をやめない習近平率いる中国と、日本はどう向き合えばいいのか? 「戦後体制」が真に終わろうとしているいま、日本の国益とは何なのか。 日本人が最も関心あるこれらの問いに対し、著者は世界各国の最新情勢、中国当局関係者の本音を織り交ぜながら、アメリカと中国が腹の底で考えている「本心」をあぶりだしていく。そこから浮かび上がるのは、日本メディアでは絶対に報道されない各国の「利害」、そしてアメリカという国の恐ろしいほどの「戦略性」である。 そうした各国の「利害」を理解すれば、そこにトランプという個性を当てはめたとき、「トランプのアメリカ」はいったいどう動くのか、という世界観も自ずとみえてくる。トランプと習近平が激突する東アジアで日本が国家として勝ち残るための戦略を、稀代の中国ウォッチャーが書き下ろした渾身の一作。緊急発刊。 内容例:南シナ海情勢を単純化して伝える日本メディア/裁判所の裁定を「紙くずだ」といった元国務委員/「トランプ大統領」で中国はどのくらい困るのか/「オバマが弱腰で中国の海洋進出が加速した」説の嘘/「米中戦争」で世界にもたらされる壊滅的損失/トランプ当選後、祝電で中国は「釘を刺した」/なぜ「あの」タイミングで中国は尖閣を襲ったのか/中国を動かす「七皇」が命じた「日本への報復」/「海上民兵」とは「兵士の皮を被った漁民」だった/「尖閣を支配するのは日本」という強みを自覚せよ/尖閣との距離を縮めつつある中国人民解放軍/「トランプのアメリカ」と試練を迎える日米同盟/日本は「金政権後」の統一国家を歓迎できる?/統一国家が「反日国家」になる確率は100%/トランプは「韓国を守る」と朴槿惠に約束したが……/「斬首作戦」後に起こるのは民主化ではなく大混乱だ/サードミサイル配備で垣間みせたアメリカの本心 ……ほか はじめに トランプ大統領は日本を守るのか 第1章 南シナ海の激突から読み解く米中の本心 第2章 「海」の支配をしたたかに狙うアメリカ 第3章 尖閣問題の真相と日米同盟の行方 第4章 北朝鮮暴発、韓国崩壊……極東の未来を読む おわりに 戦後日本がいま真剣に考えるべきこと

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