ミニ 堕落論
坂口 安吾
1997年5月31日
角川書店
220円(税込)
文庫
人間の「真実の姿」とは何なのか。人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。生きよ墜ちよ、それ以外に人間を救う道はない。終戦直後、混迷期の日本人に衝撃を与えた「堕落論」が、いまふたたび未来を指し示す大きな力をもってあらわれる。道徳や世相にとらわれない、人間の真実の姿とは何なのか-人間の魂の孤独を残酷なまでにひややかにみつめた、坂口安吾の代表作。
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人間とは
続堕落論から「乏しきに耐える精神などがなんで美徳であるものか。必要は発明の母と言う。乏しきに耐えず、不便に耐えず、必要を求めるところに発明が起こり、文化が起こり、進歩と言うものが行なわれてくるのである。」
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