灼熱の翼

ノモンハン事件をドイツの陰謀と受け取った日本軍は、日英同盟に基づき対独宣戦布告を行った。アフリカで苦戦する英軍救援のため、援軍を派遣する日本軍。だがドイツ軍にスエズ運河を封鎖されてしまう。六四戦隊を率いる加藤健夫少佐が、航続距離の長い一式戦での出撃を志願し、山下奉文中将は、すぐさま英軍が篭もるトブルクへ加藤らを出撃させた。だが、環境の違うアフリカには、一式戦はすぐに対応できなくなった。そんな中、六四戦隊に属する射水一雄曹長が、不時着したスピット・ファイアのパイロットと出会ったことを機に、スピード・火力とも前代未聞の能力をもつ、新しき「隼」が誕生した。名将同士の知謀合戦を背景に繰り広げられる、空の男たちの熱き戦い。