生物と無生物のあいだ
講談社現代新書
福岡 伸一
2007年5月31日
講談社
968円(税込)
科学・技術 / 新書
生きているとはどういうことかー謎を解くカギはジグソーパズルにある!?分子生物学がたどりついた地平を平易に明かし、目に映る景色をガラリと変える。
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みんなのレビュー (10)
(無題)
同じ作者の「動的平衡」がかなり面白かったので新書のベストセラーであるこちらも手にとってみた。まず正直な感想だけどみんなほんとに分かってるのかな、と(笑) タイトル通り生物と無生物との違いとはいったいなんなのか、というのが本作のテーマでそれは「自己複製を行うシステムである」という一つの見方があることに対してそれでは生物に寄生して自己複製を行っていくウィルスは生物なのか...という極めて今日的な問いかけがあり、作者はそれを否定して生物を生物たらしめるのは「DNAによる自己複製である」としている...ような気がした。DNAの発見にまつわるエピソードや研究者たちの生活という箇所は極めては興味深いのだけれどDNAがどのように機能するのか、とか細胞がどのように機能するのか、とかの箇所はかなりわかりやすく書いてくれているのだろうけども正直なところチンプンカンプンと言葉がぴったり…。「生命とは動的平衡にある流れである」という定義付けを新たにされていてその説明もされているのだけど全くついていけず、でいちおう読み終わったのだけれど???という状態。そこで冒頭に戻るのだけどほんとにみんな分かってるのかな、と…。理系脳をもっと若いときに鍛えておけばよかった、と思いました。 正直これはちょっとしんどかった(笑)
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(無題)
福岡伸一「生物と無生物のあいだ」読了。 ジュンク堂で推薦していたので購入。 根っからの文系の自分にはどこまで理解できたのか疑わしい限りだが、とりあえず最後まで一気読みだった。 生物と無生物の区別はどこから来るのか、生命とは何か、という問いに対して、20世紀の科学が到達した答えのひとつが「生命とは自己複製するものである」というものだった。この答えは、我々生物を生物たらしめているDNAの二重らせん構造に端を発した考えである。 福岡氏は、果たしてそれだけで生命を定義できるのか、と疑問を提示する。それは、「すべての生命現象は最終的にはことごとく物理学あるいは科学の言葉で説明しうる」、「生命体とはミクロなパーツからなる精巧なプラモデル、すなわち分子機械にすぎないといえる」という分子生物学的な生命観に対する疑問であり、福岡氏が長年たずさわってきた研究分野、自らの立脚点に対する懐疑である。 この本は、「生命とは何か」という疑問に立ち向かった、20世紀の科学者たちの挫折と成功の歴史の物語でもあり、生物の活動をその体内で起こる化学作用で説明しようとする分子生物学についてのわかりやすい入門書でもあり、分子生物学に対する「異議申し立て」(帯の最相葉月さんの言葉)であり、それはつまり福岡氏が自らの人生をかけて追及してきた学問への「異議申し立て」である。それがこの本を実にスリリングにしている。 そしてさらに福岡氏の文才が、この本をいち学術書ではない、文学作品にしている。福岡氏の文章は、硬質で、透明で、誇り高い。
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古今東西の本棚
(無題)
2008年新書大賞 を受賞した本書は、分子生物学 の功績であるDNAの発見からES細胞までを紹介しつつ、 生物とはなにかというテーマを論じています。 難しくて読むのが大変でしたが、DNA発見の黒い話など初めて聞いた話も多く、面白かったです。本書は、生物を機械と対比して「生物には時間がある。その内部には不可逆的な時間の流れがあり、その流れに沿って折りたたまれ、一度、折りたたんだら二度と解くことのできないものとして生物はある。」と答えています。この言葉の意味を知りたい方は手にとって読んでみてください。
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