能・文楽・歌舞伎

講談社学術文庫

ドナルド・キーン / 吉田 健一

2001年5月31日

講談社

1,375円(税込)

エンタメ・ゲーム / 文庫

厳粛の中で神秘的幽玄の美が醸し出される能。人形に不思議な生命を吹き込み演じる文楽。華麗な色彩と響きと演技が繰り広げられる歌舞伎。少年期に演劇の擒になって以来、七十年。日本人以上に日本文化に通暁するキーン博士が世界に比類のない日本の伝統芸能について、その歴史と魅力と醍醐味とを存分に語り尽くす。

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4.1 2018年02月06日

ドナルドキーン博士が日本に帰化した。そして名前に当てた漢字が、何やらおどろおどろしいので、それを醜悪であると非難する人がいる。しかし、これは間違いだ。日本伝統の芸能、能の精神からとっているからだ。神と人との間あるいは、冥界と現世を行き来する日本人古来の精神性を表現する能の真髄を知って、始めて付けられる名前だ。そのメンタリティーの高さは、すでに本書の前書きに現れている。曰く「能という言葉は才能を意味し、ひいては演技における能力の輝きも意味する」。こんな風に能の解説を書き出せる人が、日本人にもいるだろうか。とにかく、キーン博士の知識と日本文化への理解、愛着には脱帽する。歌舞伎は外国人にも派手な衣装や大きな舞台、次々に切り替わる場面で面白く楽しめるかもしれないが、文楽はストーリーの背景となる時代が江戸時代で古く、主人公が泣いたり死んだりする理由がわからないなどストーリーの必然性が理解しにくい。こうしたことをふまえて解説している。西洋人には能が一番退屈だろうと思う。しかも超自然的な力が能にはある。シンプルな舞台や能面、地謡がこれをもりあげる。これを読んで能・文楽に興味を持った西欧人は多いのだろう。日本文化理解のためにキーン博士がなした貢献は果てしないものがある。

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