
日本歴史文学館(14)
1988年1月1日
講談社
2,531円(税込)
小説・エッセイ
京極高次は、信長・秀吉・家康の3代に仕え、有為転変の境遇を、もがき苦しみながら生きた。信長に叛いた光秀に荷担し、陽かげの道を歩く失意の人は、盟友や子を裏切り、妹や妻の縁に縋って、仇敵秀吉に従い、その死後は、徳川氏につく。無節操と豹変を批判される貴公子武将にも、近江の名家再興という重い十字架があったのだ。彼の苦悩に、一筋、光を与えてくれたのは、仙岳禅師の言葉であった。「迷いに迷うて歩くのが生きるということじゃ」
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