自由の彼方で
講談社文芸文庫
椎名麟三
1996年2月29日
講談社
1,430円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
自らガラス窓に頭からとびこみ、自分の流す血を他人との戦いの武器としていたコックの清作は、母の自殺未遂を機に電車の車掌になる。非合法活動にのめりこんだ清作は警察に検挙され、常に特高に監視される身になる。御し難い力に衝き動かされていた過去の自分を一個の“死体”として突き離して眺めることにより自由の可能性を追求した、自伝的告白小説。
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