カラスの親指
By rule of crow’s thumb
道尾秀介
2008年7月31日
講談社
1,870円(税込)
小説・エッセイ
“詐欺”を生業としている、したたかな中年二人組。ある日突然、彼らの生活に一人の少女が舞い込んだ。戸惑う二人。やがて同居人はさらに増え、「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。失くしてしまったものを取り戻すため、そして自らの過去と訣別するため、彼らが企てた大計画とは。
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みんなのレビュー (3)
良かった
いきなり普通の人を騙したかと思えば、過去の高利貸の仕事が述べられる。あまり気持ちの良い始まりではないが、誰もが陥るかもしれない状況であり一概には責めることはできないか。ちょっと苦しい立ち上がり。失われたものが多すぎるし、主人公の能力も心配なところ。願わくば多少は正義の詐欺をする物語になって反撃して欲しい。 何とか5人と1匹揃ったがどうしてもポンコツ感がつきまとう。作者がこの5人に会いたくて続編が作られたとの話もあるがまだ理解できない。 反撃の作戦もドキドキするだけで詐欺というよりも強奪に近い。爽快感は全くない。その上捕まって万事休す。これから再逆転があり得るのだろうか? 予想通り作戦は失敗に終わるが、そこからの方向は予想外だった。まさかてつさんが。そう言われれば確かに違和感は多かったが気づかなかった。誰かがスパイかもとは思ったけどトサカにも騙された。様々な伏線も気付けと言われても無理。 結局ハッピーエンドと言っていいだろう。てつさんの死が描かれるのが最後でなかったのも秀逸。これだけ詐欺の話しが出てきてメインが失敗詐欺であったことや最終的には詐欺を否定していることも秀逸。てつさん亡き後の次回作に期待。できればてつさんの親としての思いが娘に届いてほしい。
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Readeeユーザー
(無題)
痛快に騙されて以来の2度目。続編が出たために再読。二転三転する展開はよくできている。
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