絶望の国の幸福な若者たち
古市 憲寿
2011年9月30日
講談社
1,980円(税込)
人文・思想・社会
格差社会のもと、その「不幸」が報じられる若者たち。だが、二〇一〇年の時点で二〇代男子の六五・九%、二〇代女子の七五・二%が現在の生活に「満足」している!これまでの若者論を覆す、「幸せ」を感じている若者の正体を徹底的に取材した最注目の若き社会学者が満を持して立ち上げる、まったく新しい「若者論」。佐藤健(俳優)との特別対談も収録。
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(無題)
題名を見て本書は、若者バッシングの本なのかと思った。ところがことは逆で、著者の古市憲寿は19 85年生まれの若者である。皮肉を込めてオトナをからかい ながら軽々と現代の若者を語っているのである。いわく、現代の若者は大人の心配をよそに幸せを感じている。しかも高い社会性を持つ。著者は言う。団塊の世代には戻りたくない。昔って今より注射は痛かったらしいし、公害はひどかったし、海外のチョコを手軽に買えないし、携帯電話もない。いくらこれからの経済成長が約束されてるとは言え、どうやら今が豊かな方が良い。ベテランの社会学者なら、こんなの社会学じゃない、と吐き捨てるような軽やかさだ。何しろゲスト対談者が人気若手俳優の佐藤健である。理詰めで論じることでがなかなか表現できない時代の雰囲気を鮮やかに切り取る手口がまさに良い意味で上質のエンターテイメントのようである。この対談の中で「もし戦争が起きたらどうしますか。逃げますね」とある。多分現代の若者の大部分はこのように答えるのであろう。しかしながら団塊の世代のおじさんにとってみれば、そんな時、自分の家族や自分の財産を守るのは誰なんだろうと思ってしまう。
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