太平記〈よみ〉の可能性

歴史という物語

講談社選書メチエ

兵藤裕己

1995年11月10日

講談社

1,760円(税込)

人文・思想・社会

楠正成の物語。太平記よみの語りは、人びとの意識に、中・近世を通じ浸透する。忠臣か、異形の者か。語られてゆくにつれて正成はちがった顔を見せ、いつしか既存の神話、モラル、イデオロギーを掘り崩す。物語として共有される歴史が紡ぐあらたな現実。その奇妙なダイナミズムを探る。

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