人情馬鹿物語
大衆文学館
川口松太郎
1995年10月20日
講談社
832円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
憧れの女性に着せたい一心で華麗な振袖を精魂こめて縫い上げた職人、自分のために公金を横領した若者の釈放に奔走する遊女、逢瀬の翌日は必ず負ける力士の出世を願って身を引く芸者…ここに描かれるのは、私利を顧みず人間の情に生きた悲しく優しい「人情馬鹿」たちだ。美しい風俗と江戸っ子気質が色濃く残る大正期の東京下町を舞台に、人生の達人が共感と愛惜の思いをこめて綴った名作十二話。
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