邪魔(上)
講談社文庫
奥田 英朗
2004年3月15日
講談社
792円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供2人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴1年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。(講談社文庫) この小さな幸せは、誰にも壊させない。 2002年版「このミステリーがすごい!」第2位 第4回大藪春彦賞受賞 及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供2人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴1年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。
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邪魔
幸せか聞かれたら幸せって答えるけど・・・・】 ほんとうのことはわからない。 もっと別の人生があったかもしれない。 だから、 若いうちは好きに生きたらええよ。 若いうちは自分のために生きたらええよ。 何かが終わろうとしていること。 気がついていた。 いつかこの日が来ることを、自分はどこかで覚悟していた。 終わったのだ。 自分はいつから現実を見ないようにしてきたのだろう。 心の中にシェルターをこしらえ、そこ逃げ込むようになったのだろう。 その場所を守りたくて友人も作らなかった。 人付き合いも避けてきた。 「おかあさん、おかあさん」 何度も呼んだ。 まだいてくださいね。 心の中で祈っていた。 さよならも言わず消えないでください。 不思議な懐かしさを感じた。 生まれて最初に映った、光の記憶のような。 こんな感じ、あったな。 不安のまるでない、赤ん坊のころ。 生きているという、実感。 人生が続けられるのであれば、 幸せに背を向けるのはやめようと思う。 幸せを怖がるのはよそう。 人は幸せになりたくて生きている。 そんな当たり前のことに、やっと気がついた。 遅すぎたかもしれないけれど。
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