プラネタリウムのふたご
講談社文庫
いしい しんじ
2006年10月13日
講談社
880円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
だまされる才覚がひとにないと、この世はかさっかさの世界になってしまう。-星の見えない村のプラネタリウムで拾われ、彗星にちなんで名付けられたふたご。ひとりは手品師に、ひとりは星の語り部になった。おのおのの運命に従い彼らが果たした役割とは?こころの救済と絶望を巧まず描いた長編小説。
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愛あるウソの物語
starstarstar 3.7 2020年02月09日
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読了するのにとても時間がかかった。(決してつまらなかったわけではないが内容が深い上にボリュームがあるので)
手品師のテンペルと語り部のタットルのエピソードが交互に展開される。
プラネタリウムの上映のようにゆっくりと流れる時間の中で、優しいウソ、時に必要なウソ、さらには騙される才能が入り乱れる。
『でも、それ以上に大切なのは、それがほんものの星かどうかより、たったいま誰かが自分のとなりにいて、自分とおなじものを見て喜んでいると、こころから信じられることだ。そんな相手が、この世にいてくれるってことだよ』
という泣き男のセリフは頭に残った。
アニキと犬の話はジーンとくる。
そのほかにも、老婆とタイプライター、テンペルになりすましたタットルが栓抜きに言った言葉、などなど。
だまされる才覚がひとにないと、この世はかさっかさの世界になってしまう。優しいウソになら、騙されてもいいかなと思わせてくれる物語だった。
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