影法師
講談社文庫
百田 尚樹
2012年6月30日
講談社
880円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一は竹馬の友、彦四郎の行方を追っていた。二人の運命を変えた二十年前の事件。確かな腕を持つ彼が「卑怯傷」を負った理由とは。その真相が男の生き様を映し出す。『永遠の0』に連なる代表作。
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“影法師”はだれか
starstarstar 3.5 2020年03月29日
star
普段、あまり時代小説を読むことがない僕にも易しく、スイスイと読めた。
主人公・勘一の無骨だが真面目で応援したくなるほど実直な人柄を通して、当時の身分制度や財政そして武士としての生き方に翻弄される人々を描く。
現代から考えると、決して生易しい時代ではない。
身分制度は現在とは比べ物にならないくらい厳しく、武士には誇りが高く備わる分、しがらみも多い。だが、それも勘一の目を通すと魅力的に見えてくる。そんなおかしさが文章から匂い立つ。
読後に思う。タイトルの影法師は、誰か。
彦四郎が勘一の影法師として生きた、という見方が妥当だろう。
だが影法師は、まさにその人物の生写し。彦四郎は勘一のために己を犠牲にして生きたが、それは同時に、勘一が壮絶に生きた彦四郎の添え物としても見えるという逆説も同時に孕んでいる。
男の生き様と青春が走る、いい小説だった。
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時代小説は苦手という意識がありました。 描写力素晴らしく、登場する人物達の相関図まで想像できました。 人のために一生を費やす、一生を捧げる… そんな壮大な伏線、その回収…描かれた時代だから理解できる事もあるけど。 あまりにも壮絶すぎて感情が停止してしまった。 引き込まれてしまいました。
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