絞首刑

講談社文庫

青木 理

2012年11月30日

講談社

847円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

国家の名のもとに命を奪う「死刑」。著者は、数々の証言から執行現場を再現し、実際に起きた5つの事件を再取材しながら処刑に至る道程を検証する。なかでも、1994年に発生した、いわゆる「木曽川・長良川連続リンチ殺人事件」で逮捕され、死刑判決を受けた元少年3名への取材は、精緻を極める。死刑制度に対して是とする人々、非とする人々、あらゆる立場の人々に一読していただきたい、渾身のルポルタージュ。(講談社文庫) 国家の名のもとに命を奪う「死刑」。著者は、数々の証言から執行現場を再現し、実際に起きた5つの事件を再取材しながら処刑に至る道程を検証する。なかでも、1994年(平成6年)に大阪・愛知・岐阜の3府県で発生した、いわゆる「木曽川・長良川連続リンチ殺人事件」で逮捕され、死刑判決を受けた元少年たち3名への取材は、精緻を極める。何度となく拘置所内で対面取材を行い、彼らの発する言葉を丹念に追うことで、罪を悔恨する彼らの心情を描き上げている。また、被害者側の遺族たちのもとへの足を運び、いまだ晴れぬ苦しみ、元少年たちの更生を願う気持ち、あるいは絶対に許せないとする感情に接している。死刑制度に対して是とする人々、非とする人々、あらゆる立場の人々に一読していただきたい、渾身のルポルタージュ。 プロローグ〜憂鬱な儀式 第1章 元少年たちの罪と罰(1) 第2章 栃木・今市四人殺傷事件 第3章 元少年たちの罪と罰(2) 第4章 愛知・半田保険金殺人事件 第5章 元少年たちの罪と罰(3) 第6章 埼玉・熊谷四人拉致殺傷事件 第7章 元少年たちの罪と罰(4) 第8章 福岡・飯塚女児殺害事件 第9章 元少年たちの罪と罰(5) エピローグ〜元少年たちと私の「その後」 文庫版のあとがき 解説……高村薫

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HONAMI

極刑を支持する私もあなたも犯人と同類なのだ

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4.7 2022年06月28日

死刑について考えたことがなかった。どこか遠くの話で、凶悪犯は処刑されても仕方がないと思っていた。実際はどうか、刑を執行する刑務官や宗教関係者は脳裏に残り続ける衝撃的な場面、その精神的苦痛はいかなるものか。想像を絶する。生き方さえ変わり、狂ってしまうんじゃないか。それに、最後まで無実を訴え続けた人の真実まで葬られ、処刑されてしまっているようだ。殺人を殺人で解決して良いのか、暴力に暴力で復讐して良いのか、私たちが支持しているこの極刑は、殺人であり、私達も犯罪者と同じ立ち位置にいることを忘れるべきではない。

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sai。m(_ _)m

死刑制度の意義とは?

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3.4 2022年08月06日

死刑制度について考える一助になる本。 ただ漫然と死刑制度を容認している我が国について、考える良いきっかけになると思う。

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