未曾有と想定外

東日本大震災に学ぶ

講談社現代新書

畑村洋太郎

2011年7月15日

講談社

792円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

「未曾有」と「想定外」、二つの言葉に隠れてしまった本質的な問題とは? 3月11日から原発事故調査委員会・委員長に就任するまでに、失敗学の視点から考えた大津波と原発事故。311後の日本を考えるヒント。 第1章 津波と未曾有 「未曾有」という言葉/「人は忘れる」という大原則がある/「失敗学」と「津波」/津波に「対抗」するのか「備える」のか/田老地区の二つの防潮堤/逃げなかった高齢者と逃げられなかった介護者/「情」と「職業倫理」が判断を狂わせる/信玄堤に見る「いなす」「すかす」思想/それでも人は海岸に住む/記憶を少しでもとどめるために  etc. 第2章 原発と想定外 「想定外」という言葉/「想定」について考える/「見たくないものは見えない」「聞きたくないことは聞こえない」/津波のデータも「見たくないものは見えない」/組織事故という考え方/絶対安全の虚構/事故調査についての考え方/忘れ去られた技術の系譜/地震国日本における想定/原発はなぜ必要だったのか/本質安全で設計できるか/リスクとベネフィット  etc. 第3章 日本で生きるということ 日本は北と西に分断されている/崩れを止める人々/満濃池以来のダム決壊について    思ったこと/「八ッ場ダム」「スーパー堤防」について考える/首都圏水没の可能性    /歴史は繰り返す、自然災害もまた/日本人を日本人たらしめてきたもの etc.

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