
ふしぎなイギリス
講談社現代新書
笠原 敏彦
2015年5月20日
講談社
990円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
近代合理主義を育み、世界に議会制民主主義などのお手本を示したイギリス人がなぜ、世襲制の君主制を支持するのかという「エニグマ(謎)」を読み解き、イギリスという国家、社会像を描き出す。グローバリゼーションの最先端を行くイギリスは、いかにして国家としてのアイデンティティを維持しているのか。 本稿には、2つのテーマがある。メインテーマは、近代合理主義を育み、世界に議会制民主主義などのお手本を示したイギリス人がなぜ、世襲制の君主制を支持するのかという「エニグマ(謎)」を読み解き、グローバル化する世界における国家、社会とは何なのかについて考えることだ。民主主義の機能不全とアイデンティティの問題は今後、各国に共通する悩みとして深まっていくだろう。グローバリゼーションの最先端を行くイギリスの抱える事情は、多くの国にとって他人事ではないはずだ。 サブテーマは、イギリスとアメリカという「2つのアングロサクソン国家」が主導してきた世界の在り方だ。(中略) このサブテーマは一見、メインテーマである「王室を通して見たイギリスという国家、社会」とは別次元の話しに思えるかもしれない。しかし、この2つのテーマは密接につながっている。なぜなら、市場経済と自由な社会を両輪とするグローバリゼーションを含め、20世紀以降の世界の歩みは、英米両国の共同プロジェクト的な側面が強いからである。 本稿は、イギリスとその王室を通して、グローバル化する世界の一側面を描くことを試みたものだ。グローバル化時代のガバナンス(統治)を考える一つのヒントとなり、同じように立憲君主制を敷く日本にとって少しでも参考になればという思いを込めて。 (はじめにより)
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(無題)
自分で住んだ経験をもとにしたイギリスに関する考察には同意できるところが多くあった。王室はDianaが亡くなったときに存続の危機を迎えたが、その後エリザベス女王も態度を改め今や将来の国王Gerogeが生まれて安泰となった。日本と比べると羨ましい限りだ。 イギリスでカレー料理の総本山と呼ばれるのが、ロンドン東部のリバプールストリート駅に近いブリック・レーンだ。インド料理のレストランがずらりと並び、スパイスの香りが漂う。 (P.221)
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