「私小説」を読む

講談社文芸文庫

蓮實 重彦

2014年9月11日

講談社

1,760円(税込)

小説・エッセイ / 人文・思想・社会 / 文庫

志賀直哉、藤枝静男、安岡章太郎を貫く「私小説」の系譜ー。だが、著者はここで日本文学の一分野を改めて顕揚したり、再定義を下したりはしない。本書は、我々が無意識・無前提に受け入れている「読みの不自由さ」から離れ、ひたすら、いま、ここにある言葉を読むこと、「作品」の表層にある言葉の群との戯れを通じ、一瞬ごとの現在を生きようとする試みなのである。「読むこと」の深みと凄味を示す、文芸批評の名著。

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