戦後的思考

講談社文芸文庫

加藤 典洋

2016年11月11日

講談社

2,420円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

1995年、戦後50年目に発表された「敗戦後論」は、単行本刊行後、百を越える批判を左右両翼から浴びた。本書はその反響の醒めぬなか、それらを正面から受け止め、「批判者たちの『息の根』をとめるつもり」で書き始められた。「戦後的思考」とは何か。戦前と戦後はなぜ「つながらない」のか? 今こそ我々に必要な、生きた思想と格闘する画期的論考を、増補改訂を施し、21世紀に再度問う。 第一部 戦後的思考とは何か I 一九九七年の「歴史主体論争」──日本・ドイツ・韓国 第二部 戦前──誤りをめぐって II 罪責感を超えるもの──吉本隆明「転向論」の意味 III 戦争体験の世界性──『戦艦大和ノ最期』と「大衆の原像」 第三部 戦後──私利私欲をめぐって IV 市民と公民のあいだ──アーレント・ヘーゲル・マルクス V 私利私欲と公的なもの──ルソーからドストエフスキーへ 第四部 戦前と戦後をつなぐもの VI 天皇と戦争の死者──昭和天皇VS三島由紀夫 注 あとがき 著者から読者へ 年譜 著書目録

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