
京都の平熱ーー哲学者の都市案内
講談社学術文庫
鷲田 清一
2013年4月30日
講談社
1,331円(税込)
人文・思想・社会 / 文庫
古い寺社は多いが歴史意識は薄く、技巧・虚構に親しむ。けったいなもんオモロイもんを好み、町々に三奇人がいる。「あっち」の世界への孔がいっぱいの「きょうと」のからくりーー。〈聖〉〈性〉〈学〉〈遊〉が入れ子になり都市の記憶を溜めこんだ路線、京都市バス206番に乗った哲学者の温かな視線は生まれ育った街の陰と襞を追い、「平熱の京都」を描き出す。(講談社学術文庫) 古い寺社は多いが歴史意識は薄く、技巧・虚構に親しむ。けったいなもんオモロイもんを好み、町々には三奇人がいる。「あっち」の世界への孔がいっぱいの「きょうと」のからくりーー。〈聖〉〈性〉〈学〉〈遊〉が入れ子となって都市の記憶を溜めこんだ路線、京都市バス206番に乗った哲学者の温かな視線は、生まれ育った街の陰と襞を追い、「平熱の京都」を描き出す。 東へ 京都駅に降り立つ/ラーメン文化 ほか 北へ 清水の坂/京都は「古都」か? ほか 西へ 下鴨ーーここにも奇人伝説が/京都人のきわもの好き、新しもん好き ほか 南へ 京の縦軸/生活世界の神仏たち ほか 終着駅へ 旅の終わり/京都だけの問題ではない ほか
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三日月ロック
京都で哲学する
京都で大学時代を過ごした著者が京都を巡りながら 寺社仏閣、舞妓、坊さん、食や街並みといった あらゆる要素について考察していて 京都雑学ということもできるかもしれない。 私はこの本を読むまでに7度は京都へ訪れているが、 毎度目にしている京都タワーの色がなぜ赤青白の三色から 成っているのかということを知らなかった。 理由はここでは明かさないが、京都という都市と密接に 関係するものだったということに驚いた。 その他にも一般的に言われている京都へのイメージ、 例えば古都や着倒れの文化といったことについての 著者の考え方が読んでいて新鮮でとても面白かった。 つくづく魅力的な場所だと再認識させられる。
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