「日本」 国号の由来と歴史

講談社学術文庫

神野志 隆光

2016年10月12日

講談社

1,320円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

『古事記』のなかに「日本」はない。『日本書紀』には、ある。これはいったい、どういうことなのか? そもそも「日本」という言葉は、古代中国において、日の昇る木・扶桑のもとにある地をさした。中国の世界像のなかで生まれたのだ。それが、「倭国」を「日本国」と改めるというかたちで承認された。以来、近代日本に至るまでの国号の歴史をあとづける力作! 日本、日本人、日本語、日本文学等々、わたしたちは、当たり前のように「日本」といい、自分たちをあらわす国の名(国号)として、何ら疑わずにいる。しかし、その名がどういう意味をもつかということについて、共通の認識をもっているであろうか。小学校や中学校で、「日本」という名の意味を教えられた(あるいは、いま教えられている)だろうか。 国歌・国旗については制度化されており、国号が「日本国」であることはたしかだが、その名の意味に関しては、あいまいなのである。これは、明治以来、国定教科書においても、「国体」が強調された昭和戦前期においても、なんら変わりはない。 その答えは、「日本」の名がどのようにして生まれ、どのような歴史をたどってきたかを見渡すことでしか、見つけられない。 本書は、そうした国号「日本」の来歴について、その登場から近代に至るまでを、ていねいに、厳密に、かんがえようとしたものである。 第一章 「日本」の登場     「倭」から「日本」へ/「日本天皇」と「日本」 第二章 古代帝国における「日本」     『日本書紀』における「日本」/「日本」があらわれない『古事記』 第三章 古代中国における「倭」と「日本」      「倭」の意味 第四章 『日本書紀』講書のなかの「日本」      『日本書紀』講書と「私記」/「日出づる処の天子」 第五章 「日本」と「やまと」 第六章 「日本」の変奏      『釈日本紀』の立場/大日如来の本国「大日/本国」 第七章 「東海姫氏国」ほか       さまざまな呼称 第八章 近代における「日本」       宣長をめぐって/国定教科書のなかの「日本」       補論 新出資料「祢軍墓誌」について

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