探偵の探偵2

講談社文庫

松岡 圭祐

2014年12月12日

講談社

649円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

探偵会社スマ・リサーチ”対探偵課探偵”玲奈は、ある悪徳探偵のオフィスに忍び込み、依頼人の住所をつきとめる。その依頼人は、女性を拉致監禁する犯罪者だった。監禁場所のアパートで、妹を追っていたストーカーが持っていたのと同じ様式の調査書を見つける玲奈。あまりに似通った状況に、背後に蠢く闇のにおいを感じた玲奈は、身の危険を顧みず事件の真相へと向かっていく。 探偵会社スマ・リサーチ”対探偵課探偵”玲奈は、女性を拉致監禁している犯罪者のアパートで、妹を殺めたストーカーが持っていたのと同じ様式の調査書を見つけた。あまりに似通った状況に、背後に蠢く闇のにおいを感じた玲奈は、身の危険を顧みず事件の真相へと向かっていく。玲奈は妹に不幸をもたらした悪行探偵を「死神」と名付けた。迫真の追跡劇。 『探偵の探偵IV』が『ダ・ヴィンチ』誌のブック・オブ・ザ・イヤー2015・小説ランキングで10位を記録しました! イラスト・清原紘 探偵対探偵の頭脳戦&肉弾戦という前代未聞の発想。悪徳探偵狩りという奇想を裏打ちする細部の迫真性。探偵たちの仁義なき戦い、佳境! -千街晶之(ミステリ評論家) 探偵業の裏技情報が満載。本格的な謎解きとアクションが奇跡の合体を遂げた! とにかくページを繰らせる力は絶大。圧倒的な情報量とともに、女探偵が探偵業界の闇を暴き出す。女性の敵に手助けする外道どもに挑むヒロイン。探偵は女には向かない職業だとは言わせない。-西上心太(文芸評論家) 「探偵小説」といえば、ホームズから連なるミステリ小説の王道中の王道であり、およそ考えられる探偵は、すでに描かれてきているはずだ。『千里眼』シリーズ、『万能鑑定士Q』シリーズをそれぞれ五百万部超級の大ヒット作として成功させた松岡圭祐が、講談社文庫からスタートした新シリーズは、その「探偵」を奇をてらうことなく真っ正面から描く。難しい挑戦にも思えるが、一読するとそれが杞憂にすぎないことが判る。主人公の探偵は、「探偵を追う探偵」という前代未聞の着想に基づく美女だ。妹をストーカーに殺された犯罪被害者・紗崎玲奈は高校卒業後上京し、調査会社に入社する。ストーカーに妹の情報を不法に教えた悪徳探偵に復讐したい気持ちを胸に秘めて……。悪徳探偵相手に展開するサスペンスは淀むことなく突き進む。「手に汗握る」という言葉がぴったりのミステリだ。〈「夕刊フジ」12月5日号〉

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ひさだかおり

書店員@精文館書店中島新町店

(無題)

--
0
2020年01月16日

みんなのレビュー (2)

Readeeユーザー

(無題)

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star
4.5 2023年03月05日

このレビューはネタバレ要素を含みます全て見る

Readeeユーザー

ダーク

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4.7 2021年03月01日

【名探偵、皆を集めて、”さて”といい】 小説やドラマででてくる名探偵といえば、こうでしょう。小説に描かれる探偵は、実に都合よく手掛かりを得たりします。演繹法に頼り切った物言いで断言し、ことごとく正解する。現実にはあり得ないことだ。そもそも犯罪を犯す人間が、探偵ののんびりした推理を大人しく聞いているわけがなかろう。すでに犯罪を犯している以上、これ以上罪を重ねてはいけないなどの心理が働くはずもなく、その場で逃走するなり、攻撃するなり、するはずであろう。 この本に出てくる探偵は、この日本で現実に探偵を生業とし職業とする人々だ。表も裏も、探偵という生業がいかにグレーな世界で成り立っているのか、よくわかるシリーズである。 【探偵は推理なんてしない】 依頼人の要望に応えるのが、探偵である。それが法を少々犯すものであっても、報酬によっては受けたりもする。たとえば、DV夫に隠れている妻の所在を探せと言われ、探すのはモラル的にもアウトだ。だが、その依頼を受ける人間がいるのも事実。居場所を教えるまでが探偵の仕事であり、それ以降どうなろうと関係ない。というのが実際であったりします。 その結果、悲惨なことになった人々はたくさんいる。家族が離散したり、大切な人をなくしたり。 そんなモラルのない探偵を取締り、探偵業界から撲滅するのが、探偵の探偵、「対探偵課」という部署である。探偵を憎み、モラルのない探偵を撲滅するために、大嫌いな探偵になった女探偵が主人公、玲奈ひとりだけの部署。彼女は自分の妹がストーカーに殺される原因を作った最悪な探偵を見つけるために探偵になった。ストーカーから依頼され、遠い親戚の元に隠れすんでいた妹の所在地や行動パターンなどを詳細に教えたのだ。結果妹は殺された。。。。 膨大な悪徳探偵から見つけ出すのは無謀に近いが、見つけられなくても、自分のような被害者を作りたくない一心で、目の敵にされ報復され、体がボロボロになろうとも殺されかけようとも、何度も立ち上がり、前に進んでいく。見ていてツライ場面も多いお話です。可憐にしてタフな探偵。彼女の行きつく先は。彼女が満足できる世界がくるのはいつだろうか。敵は見つかるのか。

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