島はぼくらと

講談社文庫

辻村 深月

2016年7月15日

講談社

847円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。   瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。 17歳。卒業までは一緒にいよう。 この島の別れの言葉は「行ってきます」。 きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。 大人も子供も一生青春宣言!辻村深月の新たな代表作。 I II III IV

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書店員レビュー(1)
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長江貴士

書店員

辻村深月「島はぼくらと」

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2019年12月18日

みんなのレビュー (7)

みずたま

(無題)

starstarstar 3.0 2023年08月07日

世界が広いのはわかっているけれど、日本も十分広い。自分の育った環境とはまるきり違うのにとてもすんなり読めてしまった。 主役4人みんなそれぞれしっかりしてて魅力的。ちょっと良い子すぎるかな?環が出てきて嬉しかった。スロウハイツは私のベスト3に入ります。

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ドクショ

(無題)

starstarstarstar 4.0 2022年09月25日

  登場人物それぞれの性格や出来事のおかげで、島の生活の表側と裏側がいいタイミングで顔を出す。人間関係の妙にも感動させられ、最後は、すべてが(標語といった情景も含めて、本当に全てが)、あるべきところに収まっていく気持ちよさ。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2021年08月14日

ザ・エンタメ小説という感じ。良かった。 青春と謎、地方の暮らしと社会問題、いろいろ詰め込まれているのにとても読みやすい。伏線も丁寧に回収される。 源樹と朱里がかわいくて、くっついて欲しかったなーと思ったけど、新と衣花がくっついたからまあ朱里たちまでうまくいくと終わりに余韻が残らないんだろうなという気もした。 面白かったけど特に引っ掛かりなく読めてしまったから記憶には残らなそうだな……島の暮らしをとりたてて美化せず、しかし暗くもせず、前向きな形でリアルに書いた作品だと思う。 後半赤羽環が出てきてお!と思った。辻村作品にありがちらしいけどこういうの気づいたのはじめてかも。

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Natsuiro

大人数の友達よりこんな絆ほしい。

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4.1 2019年11月24日

それぞれの想いをもった4人と、その周りにいる周りの大人。 大人の事情を何も知らなくて、知ったとき絶望というか虚無感そういうの凄いわかる。 でもみんな島が大好きで、そう言うのいいなと思いました。

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Readeeユーザー

(無題)

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4.6 2019年01月11日

スロウハイツの神様に匹敵する感動。天真爛漫な朱理、サバサバした性格の衣花、脚本家を目指す優しい新、ちょっと突っ張ってる源樹。冴島に住む4人だけの同級生の高校生活。親や祖父母、都会からの移住者Iターン、村長や島の活性化を支援する人々、いろんな人が生き生きと生きる様は清々しい。みんなが過去を悩み、未来を求めて、前向き肯定的に生きる物語。スロウハイツの赤羽環の登場、エンディングの後日談。感動を感動でまとめた傑作。

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Readeeユーザー

(無題)

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4.6 2018年06月20日

スロウハイツの神様に匹敵する感動。天真爛漫な朱理、サバサバした性格の衣花、脚本家を目指す優しい新、ちょっと突っ張ってる源樹。冴島に住む4人だけの同級生の高校生活。親や祖父母、都会からの移住者Iターン、村長や島の活性化を支援する人々、いろんな人が生き生きと生きる様は清々しい。みんなが過去を悩み、未来を求めて、前向き肯定的に生きる物語。スロウハイツの赤羽環の登場、エンディングの後日談。感動を感動でまとめた傑作。

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Readeeユーザー

(無題)

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3.3 2018年01月26日

人口3000人弱の冴島には高校はなく、中学を卒業するとフェリーで本土の高校に通うのだ。母と祖母の女三代で暮らす少女・朱里(あかり)、美人でオシャレで気が強い網元の一人娘・衣花(きぬか) 、2歳の頃、父と一緒に東京からやってきた源樹(げんき)、熱心な演劇部員なのになかなか練習に参加できない新(あらた)。仲良し4人組と彼等の周りの大人たちの日常を描いている。 また高校生たちの青春模様を描いた小説を選んでしまったかと思ったら、そうではなかった。冴島は村長の指導力のもと、地元活性化のさまざまな取り組みをしている。移住者を多く受け入れているのもその一つだ。シングルマザーの蕗子やウェブデザイナーの本木、地域活性デザイナーのヨシノ、これらの人たちが活躍するようになると、物語は俄然面白くなってくる。また、朱里の母親は地場産業の活性化の一環として設立された食品加工会社の社長に就任している。地方が生き残っていくための取り組みや、地元の人々の思いや軋轢といった現代的なテーマも内包している。 序盤では、霧崎ハイジという自称作家がやってきて、冴島にあるとされる”幻の脚本”を探す。そしてなんと、第四章で再び”幻の脚本”に注目が集まるのだった。終盤まで伏線として引っ張る辺り、ミステリーとして読んでも出色の出来である。 表紙を見ると都会的な美男美女、お洒落でいけてる高校生だ。そんな印象を本書の内容に期待すると、その期待は裏切られる。このイラストは、高校生の読者に読んでもらいたいとの著者のメッセージであろう。しかし、本書は大人の鑑賞に耐えるだけの質の高さを持っている。どんな年齢層の読者でも感動を持って読めるさまざまな要素がつまっているのだ。

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