
経済学の堕落を撃つ 「自由」vs「正義」の経済思想史
講談社現代新書
中山 智香子
2020年11月18日
講談社
1,100円(税込)
ビジネス・経済・就職 / 新書
経済学は、なぜ人間の生から乖離し、人間の幸福にはまったく役立たなくなってしまったのか? 経済学の堕落の跡をたどると同時にその再生の可能を探る。「科学的客観性」「ヴァリューフリー」を標榜し、いつしか「人間の心」を失ってしまった経済学。19世紀後半ドイツにおいて始まった経済学「科学化」の動き。ハイエク、「ゲーム理論」、さらには「シカゴ学派」の「ゴッドファーザー」シュルツへと至る、極端な経済の自由化と「脱倫理化」の強化。そして「クズネッツ曲線」をめぐる「新自由主義」の欺瞞。その一方での、上記の流れに抗して「人間の顔をした経済学」を目指した、ポランニー、イリイチ、あるいはウォーラーステインら世界システム論者などにによる、経済学における「社会的公正」理念復権への模索。経済学の歩みを「自由」と「正義」という二つの相対立する思想の相克の歴史と捉え、21世紀の「来たるべき経済学」の可能性を探る。 はじめに 第1部 経済学の分岐点ーー「倫理」から倫理「フリー」へ 第1章 市場は「自由競争」に任せるべきかーー理念と方法を問う 第2章 「暮らし」か「進歩」かーーダーウィニズムと経済学 第3章 「逸脱」のはじまり 第4章 経済学からの「価値」の切り離しーー「社会主義経済計算論争」の行方 第2部 「アメリカニズム」という倒錯 第5章 「自由」か「生存」かーー大戦間期の「平和」の現実 第6章 マネジメント=市場の「見える手」 第7章 経済成長への強迫観念と、新たな倒錯のはじまり 第8章 (特別編)工業化される「農」--食にみるアメリカニズム 第3部 新たな経済学の可能性をもとめてーー擬制商品(フィクション的商品)の呪縛から離れて 第9章 世界システム分析の登場 第10章 「人間」をとりもどすーー「労働」から「人間」へ 第11章 「おカネ」とはなにかーー「レント」および「負債」をめぐる思考 第12章 「土地」とはなにかーーそして「誰かとともに食べて生きること」 終わりに
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