
中国の歴史7 中国思想と宗教の奔流 宋朝
講談社学術文庫
小島 毅
2021年1月12日
講談社
1,551円(税込)
人文・思想・社会 / 文庫
講談社創業100周年企画「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版、第4回配本。この巻では、唐宋変革期から南宋滅亡までを政治史を概観するとともに、思想文化に焦点を合わせて宋代中国を考察する。著者によれば、中国四千年の歴史のなかで、日本人にもっともなじみやすいのは宋代であり、日本の生活習慣や伝統文化の奥底に「宋」は居着いているという。 大唐帝国を揺るがせた安史の乱から200年、五代乱離のあとを承けて宋朝が建てられた。太宗の下、中央集権的官僚国家が確立、科挙制度の改革により広範な階層から科挙官僚が輩出した。文治主義をとったことの功罪はいかなるものだったか。 なかでも、朱子学の公認は宋という王朝を象徴する出来事だったが、それはどのような背景、環境から生まれ、受容されていったのか。その過程と、そこに関わる士大夫たちの精神について詳述する。 北方の異民族王朝に対し絶えず軍事的劣勢にありながらも、後世まで規範となる政治・社会・経済システムを作り上げた宋朝は、文化の華がひときわ咲き誇った時代だった。宋代に起源をもつ文化の新潮流、陶磁、喫茶、書画、文学などにも目を向け、宋代像を描き出す。〔原本:2005年7月、講談社刊〕 はじめに 第一章 宋朝の誕生 第二章 宮廷の運営 第三章 動乱の世紀 第四章 江南の安定 第五章 宗教の土着化 第六章 士大夫の精神 第七章 技術の革新 第八章 文化の新潮流 第九章 庶民の生活 第一〇章 中華の誇り おわりに 学術文庫版あとがき 主要人物略伝 歴史キーワード解説 参考文献 年表 索引
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