地球にちりばめられて

献灯使がかなり退屈だったが、これはそこそこ面白かった。母国がなんか理由も分からず消滅していて、でもそこはあんまり大きな問題ではなく、母語や言語の問題の方が大きい話。 そして、消滅してしまった国の同じ母語を探す旅程でいろいろな人が巻き込まれていく。 と言う話で、語りでが次々と変わるのもあり、まあまあ読める。 お魚の痛さランキングとか、掃除機がまるで弟のように感じていたとか、ちょこちょこ面白い比喩とか考え方とか出てくるのでそれも良い。 ただ、多和田葉子全体に言えることだが少し「芸術」し過ぎていてそれがちょっと微妙。まあ、これはこれで良いとは思うけど、少なくとも一般受けはしないし、私も好きとまでは言えない。 あと、池澤夏樹の解説が、これもまあ読めるんだけど、なんかスノッブをとても感じてしまう・・・。 まあ、多和田葉子では読みやすいかも知れないので、最初に手に取るなら良いかも。

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silentに登場 あらすじ/留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Ｈｉｒｕｋｏは、大陸で生き抜くため、独自の言語“パンスカ”をつくり出した。テレビに出演したＨｉｒｕｋｏを観て、言語学を研究する青年クヌートは放送局に電話をかける。意気投合したふたりは、世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を探す旅に出る。 三部作のうちの一つ 違う言語をしゃべってるだろーに、伝わる不思議な文章。

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